住宅ローンの種類とは?金利タイプや返済方法の違いもわかりやすく解説

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  • マイホームがほしいけど何から始めればいいかわからない
  • 住宅ローンの種類が多くて自分に合うものが判断できない
  • 変動金利と固定金利のどっちが自分には向いている?

マイホームの購入を考えているものの、住宅ローンの種類が多く「どれが自分に合っているかわからない」と悩んでいませんか?住宅ローンの選び方を間違えると家計を圧迫する可能性があるため注意が必要です。この記事では住宅ローンの種類や選び方、金利タイプまで解説します。

記事を読めば自分のライフプランに合った住宅ローンの種類がわかります。住宅ローンの種類は自分に合った金利タイプと返済方法を選びましょう。

住宅ローンの種類

住宅ローンの種類は以下のとおりです。

  • 民間金融機関のローン
  • 財形住宅融資
  • フラット35

民間金融機関のローン

住宅ローンの種類で多くの人が利用しているのは民間金融機関のローンです。民間金融機関のローンの特徴はメガバンクや地方銀行、ネット銀行などの金融機関を比較して自分に合ったプランを選べることです。民間金融機関のローンの審査は申込者の年収や勤務先などをもとに、各金融機関独自の基準で判定します。

変動金利や固定金利などの金利タイプだけでなく、団体信用生命保険の種類も民間金融機関のローンは豊富です。中古住宅のリノベーション費用をまとめて借りられることも民間金融機関のローンのメリットです。

財形住宅融資

財形住宅融資とは「財形貯蓄制度」の利用者が受けられる住宅ローンの種類です。低金利で利用でき、最大4,000万円まで借入可能なため、財形住宅融資は住宅購入の支えとなります。固定金利型の財形住宅融資は返済額が安定し、将来の見通しを立てやすいメリットがあります。

1年以上の財形貯蓄と50万円以上の残高があれば財形住宅融資は利用可能で、積み立てを続けてきた人にとって利用しやすい制度です。財形住宅融資は民間金融機関のローンとの併用も可能なため、資金計画の幅が広がります。中古物件のリノベーションにも財形住宅融資を利用できる場合があり、資産性を高めながら住み心地の改善も実現できます。

フラット35

フラット35は将来的な金利変動リスクを取りたくない人に人気の住宅ローンの種類です。最長35年間、金利が変わらない長期固定金利がフラット35の特徴です。

フラット35は新築だけでなく中古のリノベーション費用にも利用できます。耐久性や省エネ性能などの技術基準を満たす住宅が、フラット35の対象です。保証人や保証料が不要なこともフラット35のメリットです。

住宅ローンの金利タイプの種類

金利タイプの種類によって住宅ローンの返済額やリスクが異なるため、特徴を理解して選びましょう。住宅ローンには以下の金利タイプの種類があります。

  • 変動金利型ローン
  • 固定金利型ローン
  • 固定期間選択型ローン

変動金利型ローン

変動金利型ローンは定期的に金利が変動する住宅ローンの種類です。変動金利型ローンは通常半年ごとに金利が見直されます。金利が下がれば住宅ローンの返済額も下がりますが、金利が上がると住宅ローンの返済額が増えるリスクが変動金利型ローンにはあります。

変動金利の返済額が急に増えないよう、多くの金融機関が設けている仕組みは以下のとおりです。

5年ルール
5年ルールとは金利が変動しても毎月の返済額は5年間変わらないことです。
125%ルール
125%ルールとは5年後に返済額を見直す際も、金利上限は現在の1.25倍までに制限されることです。

金利が上昇すると返済額に占める利息の割合が増え、元金がなかなか減らなくなる点に注意しましょう。

固定金利型ローン

固定金利型ローンは返済完了まで金利が変動しない住宅ローンの種類です。市場金利が上昇しても返済額は変動しないため、将来の資金計画の立てやすさが固定金利型ローンのメリットです。借入時の金利は他の住宅ローンの種類より高めに設定されることが多く、全体の金利水準が下がっても返済額は変わらない点に注意しましょう。

固定期間選択型ローン

固定期間選択型ローンは一定期間の金利を固定し、期間経過後は再び固定期間を選ぶか変動金利に切り替えるかを選べる住宅ローンの種類です。固定期間選択型ローンなら返済額を一定期間固定できる安心感があり、将来設計に合わせて住宅ローンを選び直せば金利上昇リスクを軽減できます。

住宅価格が上昇している現在の環境では返済額の急増リスクを避けたいと考える人が多くいます。固定期間選択型ローンは金利動向や家計の状況に応じて住宅ローンを見直せるため、返済額の急増リスクを避ける有効な選択肢です。

住宅ローンの返済方法の種類

自分や家族のライフプランに合った住宅ローンの返済方法を選ぶことが、安心した暮らしにつながります。住宅ローンの返済方法の種類は以下のとおりです。

  • 元利均等返済
  • 元金均等返済
  • 毎月返済とボーナス返済の併用

元利均等返済

元利均等返済は住宅ローンの返済期間の終了まで、毎月の返済額が一定の返済方法の種類です。元利均等返済は返済額に占める元金と利息の割合が、返済期間に応じて変化します。住宅ローン返済開始時は返済額に占める利息の割合が大きいため、元利均等返済は元金が減るペースが緩やかです。

元利均等返済は住宅ローン返済当初の金額を抑えられるため若い世代が利用しやすい返済方法ですが、支払う利息の総額は多くなります。毎月の支出を安定させたい人や子育てなどで今後支出が増える家庭にとっては、元利均等返済は見通しを立てやすく安心感のある返済方法です。

元金均等返済

元金均等返済は毎月返済する元金の額を一定にし、元金にかかる利息を加えて返済する種類です。住宅ローン返済が進むにつれて利息が減るため、元金均等返済は毎月の返済額も徐々に下がります。元金均等返済は元金が早く減る分、元利均等返済と比べて支払う利息の総額は少なくなります。

返済開始直後の返済額が大きいため、元金均等返済は余裕資金がある人や子育てなどで支出が増える前に住宅ローンを減らしたい人におすすめです。元金均等返済を選べる金融機関は限られていることがあるため、事前に住宅ローンの返済方法の種類を確認しておきましょう。

毎月返済とボーナス返済の併用

毎月返済とボーナス返済の併用とは毎月の住宅ローン返済額に加えて、ボーナス時にまとまった金額を返済する方法のことです。ボーナス分を加えることで返済期間の短縮や利息負担の軽減が期待できます。

毎月返済とボーナス返済を併用する場合は以下の点に注意しましょう。

  • ボーナスが減額や不支給になる可能性がある
  • 元金が減るまで利息がかかり続けるため総返済額が増える傾向にある
  • 多くの金融機関でボーナス返済は借入額の50%以内に制限される

毎月返済とボーナスの併用による住宅ローンの返済方法は、ボーナス減額などのリスクを把握したうえで慎重に検討しましょう。

住宅ローン手続きの流れ

住宅ローン申込みから返済開始までの手続きの流れは以下のとおりです。

  1. 事前相談
  2. 仮審査(事前審査)
  3. 本審査
  4. 融資実行・物件引き渡し
  5. 返済開始

事前相談

住宅ローンの種類の事前相談は借入可能額の目安を知るために行います。購入物件が未定でも、予算を把握すれば無理のない資金計画が立てられます。

事前相談は金融機関の窓口やオンラインで可能です。相談をスムーズに進めるために、以下の書類を準備しておきましょう。

  • 源泉徴収票
  • 本人確認書類
  • 健康保険証
  • 他の借り入れの返済予定表

複数の金融機関に相談して自分に合う住宅ローンの金利や条件を検討しましょう。

仮審査(事前審査)

仮審査とは住宅ローンの借入可能額を把握するための手続きです。仮審査は物件の売買契約を結ぶ前に受けることが多く資金計画や購入可否の判断材料となります。人気物件では仮審査通過が購入申し込みの条件となる場合があります。

仮審査は数日から1週間かかることが一般的です。複数の金融機関に同時申し込みできるため、仮審査の結果を比較して自分に合った住宅ローンの種類を選べます。仮審査には本人確認書類や勤務先の情報などが必要です。仮審査で借入可能額を把握すれば、無理のない資金計画で物件探しを進められます。
» 住宅ローンの事前審査でチェックされるポイントと通過するコツ

本審査

本審査は住宅ローンを借りるために金融機関が行う最終的な審査の種類です。仮審査を通過し、購入予定の物件の売買契約を結んだ後に本審査を申し込みます。

本審査では融資の可否を最終判断するために、申込者の信用情報や購入する物件の価値(担保価値)が詳細に評価されます。仮審査を通過した後でも転職をしたり、新たな借り入れをしたりすると、本審査に落ちることがあるため注意しましょう。

本審査では以下の書類の準備が必要です。

  • 本人確認書類
  • 収入を証明する書類
  • 物件の売買契約書
  • 重要事項説明書
  • 工事請負契約書

物件の価値が借入希望額に見合わない場合、住宅ローンの融資額が減額されたり、融資自体が断られたりすることがあるため注意が必要です。

融資実行・物件引き渡し

住宅ローンの本審査を通過すると融資が実行され、物件の引き渡しに進みます。融資実行・物件引き渡しは代金の支払いや名義変更などに関する手続きの種類です。通常は不動産会社の担当者や司法書士が同席するため、融資実行・物件の引き渡しは指示に従えばスムーズに進められます。

融資実行・物件の引き渡しの手続きの流れは以下のとおりです。

  1. 金銭消費貸借契約(※1)の締結
  2. 融資実行と決済
  3. 登記手続き
  4. 鍵の受け取り

契約日に住宅ローンの全額が自分の口座に振り込まれます。自分の口座に振り込まれた資金を使って、売主へ物件の残代金や仲介手数料、登記費用などの諸費用を支払います。諸費用の支払いと同時に、司法書士が所有権移転登記(※2)と抵当権設定登記(※3)を法務局へ申請することが一般的です。

すべての支払いと登記申請が終わると売主から鍵や重要書類を受け取り、物件の引き渡しが完了となります。

※1 金銭消費貸借契約とは、金銭の貸し借りを行う際に結ばれる契約です。
※2 所有権移転登記とは、不動産の名義を売主から買主へ正式に変更する手続きです。
※3 抵当権設定登記とは、 住宅ローンの担保として購入した不動産に抵当権を設定する手続きです。

返済開始

融資実行と物件の引き渡しが完了すると、住宅ローンの返済が始まります。初回の住宅ローンの支払いを滞りなく行うために、返済開始のタイミングや入金日を事前に確認しておきましょう。

住宅ローン返済開始後は住宅ローン控除のための確定申告や繰り上げ返済などの手続きを行えば、税負担を軽減できます。返済計画や金利タイプの種類は住宅ローン返済中も定期的に見直しましょう。
» 中古マンション購入時の住宅ローン控除の条件や手続きを解説!

住宅ローンの種類を選ぶ際のポイント3選

住宅ローンの種類を選ぶ際は以下のポイントを押さえると、自分に合った返済計画が立てやすくなります。

  • 自身の収入と将来設計を考慮する
  • 金利の変動リスクを理解する
  • 返済期間と総返済額のバランスを考える

自身の収入と将来設計を考慮する

住宅ローンの種類を選ぶ際は自分の収入と将来設計を長期的な視点で考えましょう。住宅ローンは30年や35年といった長期間にわたって返済が続くからです。

安心して住宅ローン返済を続けるために、将来的な収入の変化や子どもの誕生、産休・育休による収入減などを想定して計画を立てましょう。無理のない返済額や返済期間、老後資金とのバランスを事前に確認すれば計画的な住宅ローンを返済につながります。

金利の変動リスクを理解する

金利の変動リスクを理解したうえで、住宅ローンの種類を選ぶことが大切です。金利タイプによっては将来の住宅ローンの返済額が大きく変わる可能性があるからです。

変動金利は市場の金利が上がると返済額が増えるリスクを伴います。現在の低金利が将来も続く保証はなく、景気や物価の動向によっては変動金利が上昇する可能性も考えられます。固定金利は返済額が一定という安心感がありますが、変動金利より金利が高めに設定されることが一般的です。

金利が上がった場合、自分の家計がどのくらい維持できるかを事前にシミュレーションしておきましょう。金利タイプの特徴とリスクを把握すると、自分の将来設計に合った無理のない住宅ローンを選べます。

返済期間と総返済額のバランスを考える

住宅ローンの種類を選ぶ際は返済期間と総返済額のバランスを考えましょう。総返済額は子どもの教育費など将来の支出増を見越して設定します。多くの人は老後生活に影響が出ないよう、定年までに住宅ローンを完済できる返済期間と総返済額のバランスを考えて計画を立てています。

住宅ローンの返済期間による月々の返済額や利息、総返済額の違いは以下のとおりです。

返済期間月々の返済額利息総返済額
長期間低い増える多い
短期間高い減る少ない

総返済額を減らすには契約時は返済期間を長めに設定して月々の負担を抑え、貯蓄が増えたタイミングで繰り上げ返済する方法が有効です。

住宅ローン返済の具体的なイメージをつかむには、金融機関のウェブサイトにある返済シミュレーションを活用しましょう。金融機関のウェブサイトでは月々の返済額や総返済額、完済時の年齢などを比較して、自分の将来設計に合った住宅ローンの種類を選べます。
» 日本政策金融公庫(外部サイト)

住宅ローンの種類を正しく理解して自分に合った選択をしよう

住宅ローンは数十年にわたる長期契約であり、自分や家族の暮らしに大きく影響します。金利タイプや返済方法、手続きの流れを理解しておくことで、自分に合った住宅ローンの種類を選択できます。

自分の収入の安定度や総返済額、繰り上げ返済のしやすさなど将来の家計負担に関わる要素を事前に整理しましょう。複数の金融機関の条件を比べることで、自分に合った住宅ローンの種類を選びやすくなります。必要に応じて専門家に相談しながら進めれば、納得のいく住宅ローンの種類にたどり着きます。

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