中古物件のリノベーションはやめたほうがいい7つの理由を徹底解説!

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中古物件をリノベーションしたいと考える人は多いですが、完成後のイメージと現実のギャップに悩むケースは少なくありません。リノベーションには魅力がある一方で、思わぬ落とし穴が潜んでいることもあります。この記事では、リノベーションをやめたほうがいい理由や後悔しないためのリスク対策を解説します。

記事を読めば、リノベーションの問題点を理解でき、自分の状況や価値観に合った賢い住宅選びが可能です。リノベーションは理想の住まいを実現する手段の一つですが、コストや品質、将来の資産価値に関するリスクも伴います。

後悔のない選択をするために、計画段階での慎重な検討と専門家の意見も参考に幅広い選択肢を比較しましょう。

リノベーションをやめたほうがいい理由

リノベーションをやめたほうがいい理由は以下のとおりです。

  • コストが予想以上にかかる
  • 追加費用が発生する場合がある
  • 工期が長期化する場合がある
  • イメージと現実とのギャップが生じる可能性がある
  • 物件の寿命や構造的な不安がある
  • 隠れた劣化や水回りのトラブルが生じるリスクがある
  • 資産価値が伸びない可能性がある

コストが予想以上にかかる

リノベーションでは、自分が考えていた予算よりも多くの資金が必要になる場合があります。家の骨組みである柱や梁の腐食、シロアリ被害があると補修工事が必要です。水道管や電気の配線が予想以上に古く傷んでいると、交換や修理に追加の費用がかかる場合があります。

住み心地を良くするために断熱材を増やしたり、窓を性能の良いものに交換したりする工事にも資金が必要です。壁の中にアスベストが見つかるなど、特別な処理が必要な工事が発生する可能性もあります。

追加費用が発生する場合がある

リノベーションでは、最初に出された見積もり金額よりも、実際にかかる費用が高くなることがあります。業者が出す最初の見積もりに、必要な工事がすべて含まれていない場合があるためです。見積もりが1番安いシンプルな内容で作成されており、実際に希望するキッチンやお風呂、壁紙を選ぶと費用が追加されます。

予備費が見積もりに含まれていない場合や、予備費が不足している場合も最終的な費用増につながります。

工期が長期化する場合がある

リノベーションでは、工期が予想よりも長引いてしまう可能性や、工事中の仮住まいにかかる負担が大きくなる場合があります。工事を始めてから建物の問題が見つかったり、必要な材料がなかなか手に入らなかったりすることが工期が長期化する原因です。工事期間が長引くと、仮住まいの延長により追加の家賃が発生する可能性があります。

子どもの入園や入学に合わせて工期を調整していた場合、リノベーションの手続きに手間がかかります。

イメージと現実とのギャップが生じる可能性がある

リノベーションでは、完成後の家が自分の思い描いていたイメージと大きくかけ離れてしまう可能性があります。図面やCGパース、小さなサンプルだけでは、実際の色合いや質感、空間の広さなどを正確に把握するのは困難です。完成後にギャップが生じやすいポイントは以下のとおりです。

  • 素材の色・質感
  • 空間の広さの感覚差
  • 生活動線の使い勝手
  • 内装の色調
  • 収納量の不足・計画不備
  • 照明の明るさ・位置
  • 断熱性・防音性
  • 設備のミスマッチ・過剰設備

リノベーションは家族の意見が想像以上に反映されていないと感じる場合も多く見られます。

物件の寿命や構造的な不安がある

中古物件は見た目ではわからない部分に問題を抱えている可能性があり、後々大きな負担となる場合があります。古い耐震基準で建てられた物件は、大きな地震に対する備えが十分でない点が不安要素です。断熱性や気密性が不十分だと快適な室温を維持できず、冷暖房にかかる光熱費も高くなります。

気密性が低い家は、隙間風や外部からの騒音、結露やカビの発生リスクが問題点です。適切な換気設備が整っていない場合、室内の空気が汚れやすく、シックハウス症候群などの健康被害が懸念されます。マンションの場合、自分の部屋をリノベーションできても、共用部分の老朽化を解決するのは簡単ではありません。
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隠れた劣化や水回りのトラブルが生じるリスクがある

中古物件を購入する際、目に見えない部分の劣化や水回りトラブルは購入前のチェックで見逃される場合があります。中古物件には過去の雨漏りに伴う建物内部の見えない部分の腐食リスクが潜んでいます。給水管や排水管の老朽化による水漏れや詰まり、電気配線の劣化による漏電や火災の危険性も見過ごせないポイントです。

基礎コンクリートの損傷や不適切なリフォームによる欠陥も、リノベーションを始めてから明らかになる場合が多くあります。

資産価値が伸びない可能性がある

中古物件をリノベーションしても、資産価値が期待通りに伸びるとは限りません。資産価値が想定よりも伸びないケースは以下のとおりです。

  • 人気のない・発展性のない場所にある
  • 建物の老朽化が進んでいる
  • 特異なデザインや間取りである
  • 周辺物件の価格が下落している
  • 費用対効果の低いリノベーションを行った
  • マンション管理・修繕積立金の問題が生じている
  • 隠れた欠陥や修復困難な問題が生じている
  • 市場評価や買主の嗜好とのミスマッチが生じている

さまざまな要因が重なると、期待通りの家の値段にならないケースがあるため注意が必要です。

リノベーションをやめたほうがいいケース

リノベーションをやめたほうがいいケースは以下のとおりです。

  • 老朽化が激しく補修費が高額になる場合
  • 予算を大幅にオーバーする場合
  • 法規制や地域の建築制限がある場合
  • 家族構成やライフプランと合わない場合

老朽化が激しく補修費が高額になる場合

築年数が古い物件や管理状態が良くない物件を選ぶと、リノベーション費用が予想以上にかさむ場合があります。一見問題なさそうな物件でも、壁や床を解体した後に問題が初めて明らかになることも少なくありません。土地の沈下や基礎のひび割れで大規模な修繕が必要になるケースも考えられます。

問題が一つでも見つかると費用が足りなくなる可能性があるため、物件の老朽化が激しい場合は慎重な判断が求められます。

予算を大幅にオーバーする場合

当初の資金計画が大きく狂うと、リノベーション自体が完了できない場合や以後の生活に大きな負担が残る恐れがあります。キッチンやお風呂などの水回り設備を新しくしたり、内装の素材をこだわったりすると追加費用がかかります。

木材の値段の高騰や円安などによる、建築資材や設備の値上がりも予算オーバーが起こりやすい原因です。リノベーションを行う際は、設計を依頼する費用や各種手続きの費用など、工事本体以外にも経費がかかります。住宅ローンの審査で思ったよりも借入金額が少なく、用意する資金が増えてしまうケースもあります。

法規制や地域規制の問題がある場合

法規制や地域で定められたルールが原因となり、思い描いたリノベーションが実現できないケースがあります。再建築が認められない土地に建つ物件では、将来的な建て替えや大がかりな改修工事は行えません。

「用途地域」や「地区計画」といった地域のルールにより、希望する間取りやデザインへの変更が制限される場合もあります。建物の大きさを決める「建ぺい率」や「容積率」によって、増築や改修ができない可能性もあります。

マンションの場合、管理規約で床材の変更や、窓や玄関ドアの交換などが厳しく制限されている場合もあるため注意しましょう。街の景観を守るための条例などによって外観のデザインが制限され、希望するデザインのリノベーションができない場合もあります。

「防火地域」や「準防火地域」では、使える建築材料や窓の種類に制限があり、リノベーション費用の増加が懸念されます。

家族構成やライフプランと合わない場合

ライフプランが明確でない場合や、将来的に大きく変わる可能性がある人は、リノベーションは慎重に検討すべきです。リノベーションした家を売ったり貸したりする場合に、こだわったデザインが売却や賃貸を難しくする場合があります。

子どもの進学など、ライフステージの変化に伴って住みたい場所や求める住環境の優先順位が変わる場合もあります。一度大規模にリノベーションした間取りや内装は、後から柔軟に変更することが困難です。

将来の家族構成の変化やライフスタイルの変化に対応できない恐れがあるため、リノベーションは慎重に検討しましょう。

リノベーションのリスクに対処する方法

リノベーションのリスクに対処する方法は以下のとおりです。

  • 購入前にプロによる建物診断を受ける
  • しっかりした予算計画を立てる
  • 信頼できる施工業者を選定する
  • 工期スケジュールと仮住まいの計画を立てる
  • デザイン・機能の優先順位を明確にする

購入前にプロによる建物診断を受ける

中古物件のリノベーションを成功させるためには、購入前にプロによる建物診断を受けましょう。専門家に物件の状態を隅々まで見てもらうことで、気づきにくい問題や予想していなかった修繕費用のリスクを事前に把握できます。建物診断の費用の相場は5~10万円です。

複数の業者から見積もりを取り、費用と調査内容を比較しましょう。既存住宅状況調査技術士や建築士の資格を持っている業者を選ぶと、安心して診断を任せられます。

しっかりした予算計画を立てる

住宅購入では、物件価格以外にも多くの費用がかかるため、全体像を把握し、将来を見据えた計画を立ててください。見落としがちな費用まで洗い出すと、後の予算オーバーのリスクを減らせます。リノベーション費用は複数の会社からの見積もりを比較すると、費用を抑えられます。

無理のない返済計画を立てるには、住宅ローンと自己資金のバランスを慎重に検討しましょう。毎月の返済額が家計を圧迫しないように返済計画を立てます。複数の金融機関で住宅ローンのシミュレーションを行い、借入可能額や月々の返済額、総支払額を比較検討してください。

どんなに綿密に計画を立てても、予期せぬ事態は起こり得るため、予算には必ず予備費を計上しておきましょう。総予算の10~20%程度を予備費として確保しておきます。税制優遇制度や補助金を活用することで、実質的な負担を軽減できる可能性があります。活用できる制度は以下のとおりです。

  • 住宅ローン控除
  • リフォーム減税
  • 自治体補助金

予算計画を立てる際は、将来のライフプランの変化や、住み始めてから継続的にかかる維持費も考慮しましょう。将来的に住み替えや売却、賃貸に出す可能性も考慮するなら、資産価値を意識したリノベーションと予算配分を検討します。

信頼できる施工業者を選定する

信頼できる施工業者を選べば、理想の住まいづくりがスムーズに進みます。業者選びを間違えると、予算を大幅に超えたり、工事の質が悪かったり、後から問題が出てくる場合があります。信頼できる業者選びのポイントは以下のとおりです。

  • 実績・評判の調査
  • 担当者との対話
  • 保証・保険の確認
  • 追加費用の説明の有無
  • リノベーション経験の豊富さ
  • 総合的な提案力

複数の業者から見積もりをもらい、内容がわかりやすいか、細かい部分まで書かれているか比較しましょう。インターネットで業者が手がけた家の写真や、口コミも確認します。

工期スケジュールと仮住まいの計画を立てる

仮住まいの計画を立てておかないと、工事が始まってから慌てたり、余計な出費が増えたりする可能性があります。工事が少し遅れる可能性も考慮し、スケジュールにはゆとりを持たせておきましょう。リノベーションでは2回引っ越しがある点や仮住まいに置けない荷物を預ける場所の費用も考慮する必要があります。

通勤や買い物、子どもの学校のことなども考えて、仮住まいの場所を選んでみてください。

デザイン・機能の優先順位を明確にする

リノベーションを行う際はデザインや機能について、家族で優先順位を決めておきましょう。将来の家族構成の変化を見据えた間取りや毎日の家事が楽になる動線など、住まいの満足度に関わる検討項目は多岐にわたります。一つひとつ重要度を整理していく作業が、後悔しないリノベーション計画に役立ちます。

デザインや機能の優先順位を明確にすることで、予算内で満足できる、心地良い住まいづくりが実現可能です。

リノベーションの代替案

リノベーションの代替案は以下のとおりです。

  • リフォームで費用を抑える
  • 建売や小規模新築を検討する
  • 賃貸で柔軟な住まい選びを続ける

リフォームで費用を抑える

リフォームは新築よりも費用を抑えつつ、理想の住まいを実現するための選択肢の一つです。リフォームは大規模な改修を行うリノベーションと異なり、老朽化した箇所だけを修繕します。リフォームのメリットは、費用を抑えられるだけでなく、工期も短くなる点です。

中古物件を選び、計画的にリフォームを行うと、予算内で満足度の高い住まいづくりが実現します。

建売や小規模新築を検討する

リノベーションの代替案として、建売住宅や小規模な新築住宅も魅力的な選択肢の一つです。当初の予算内で、新築の家を手に入れられる可能性があり、リノベーションで心配されるリスクを避けられます。新築物件は最新の設備が整っており、きれいな状態で新生活を始められる点が魅力です。

建売住宅や小規模新築は資産価値がリノベーションよりも安定しやすい場合があります。住宅ローン控除などの税金の面で、有利な制度を利用しやすい点も建売や小規模新築を選ぶメリットです。

賃貸で柔軟な住まい選びを続ける

賃貸はライフステージの変化に合わせて住まいを柔軟に選べる点がメリットです。住宅購入に伴うさまざまな負担やリスクを回避でき、常に最適な住環境を求められます。賃貸物件を選ぶと、家を買うときに必要な初期費用や固定資産税、修繕費などの維持コストの心配がありません。

長期間にわたる住宅ローンの返済や、金利変動による精神的な負担も避けられます。住宅購入に充てる予定だった資金を、貯蓄や他の投資などに使用できます。
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まとめ

リノベーションは、理想の住まいを実現する魅力的な選択肢です。しかし、費用がかさんだり、工期が長引いたり、完成した家が思い描いていたイメージと違ったりするケースが見られます。物件自体の構造的な問題や目に見えない部分の傷み、期待したほどの資産価値にならない可能性も考慮しましょう。

専門家による建物の状態確認や信頼できる施工業者選びにより、リノベーションによるリスクに備えられます。理想の家と資産性のバランスを考えながら情報収集を行い、後悔のない住まい選びを実現してください。

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